“更科”の読み方と例文
読み方割合
さらしな100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
毘沙門隣の春月か通寺町の更科さらしなあたりで、三銭か五銭のザルそば一つ位で人生や文学を談じては、結局さびしく帰ったものだよ。
早稲田神楽坂 (新字新仮名) / 加能作次郎(著)
そこぞと思ふ天井も、一面に黒み渡りて、年経としふる血の痕の何処いづこか弁じがたし、更科さらしなの月四角でもなかりけり、名所多くは失望の種となる。
妖怪年代記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
姨捨山おばすてやまの月(わが心慰めかねつ更科さらしなや姨捨山に照る月を見て)ばかりが澄みのぼって夜がふけるにしたがい煩悶はんもんは加わっていった。
源氏物語:51 宿り木 (新字新仮名) / 紫式部(著)