“洗濯婆”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
せんたくばあ25.0%
せんたくばばあ25.0%
せんだくばあ25.0%
せんだくばゞ25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と声をかけて裏口からはいって来たのは、日ごろ、寺へ出入りの洗濯婆せんたくばあさんだ。腰にかまをさし、※草履わらぞうりをはいて、男のような頑丈がんじょうな手をしている山家の女だ。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
私は一案を工風くふうし、も虱を殺すに熱湯を用うるは洗濯婆せんたくばばあの旧筆法で面白くない、乃公おれが一発で殺して見せようと云て、厳冬の霜夜しもよ襦袢じゅばん物干ものほしさらして虱の親も玉子も一時に枯らしたことがある。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
洗濯婆せんだくばあさんだつて六十迄もながらへてゐるうちには大英百科全書にもないやうな智識もたに相違ない。
訊いてみると、墓の主人あるじは大分以前二十四五で亡くなり、その女房は久しく生き延びて、洗濯婆せんだくばゞとなつて暮しを立ててゐたが、二三年前に六十幾つかで死んだのでここに合葬したのださうだ。