“洗濯盥”の読み方と例文
読み方割合
せんたくだらい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今度はゆうべの松どんの話があるから、みんなも気をつけて見たが、まったくその着ている白装束しろしょうぞくは、たった今洗濯盥せんたくだらいから引き上げたようにびしょぬれなのだ。
一日私は昼飯後、洗濯盥せんたくだらいを力一ぱい蹴っとばして、底を抜いてしまった。私としては祖母の頭をなぐりつける代りだったのだ。まだ飯を食べていた兄は箸をおくと飛んできて私に掴みかかった。
前途なお (新字新仮名) / 小山清(著)
あるいはその近所に不親切な女があって、旅人が水を求めると、そこの洗濯盥せんたくだらいの水でも飲めといった。それでその家の井戸は今でもきたない泥水だというような、裏の話のついているのもある。
年中行事覚書 (新字新仮名) / 柳田国男(著)