“片袖”の読み方と例文
読み方割合
かたそで100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
娘は何か物をべかけていたらしく、片袖かたそでの裏で口の中のものを仕末して、自分の忍び笑いで、自然に私からも笑顔を誘い出しながら
河明り (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
と凹凸なく瞰下みおろさるる、かかる一枚の絵の中に、もすその端さえ、片袖かたそでさえ、美しき夫人の姿を、何処いずこに隠すべくも見えなかった。
悪獣篇 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
中には、片袖かたそでの半分ちぎれかけている者や、脚絆の一方ない者や、白っぽい縞の着物に、所々血をにじませているものなども居た。
入れ札 (新字新仮名) / 菊池寛(著)