“太々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふてぶて84.5%
ふて/″\10.3%
ふとぶと3.4%
だいだい1.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
妙に太々ふてぶてしく、度胸をすえて人生を達観しているようなところもあり、腹の中に何を企らんでいるか見当がつかないような感じであった。
淪落の青春 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
大黒屋徳右衞門の太々ふて/″\しさ、盜賊を一杯かつぐ氣で、砂利詰の千兩箱を並べ、その上で屠蘇とその杯をあげるなどは、いかにも人を喰つたやり方です。
その可愛さがだんだん太々ふとぶとしくなり、しまいには食い殺してしまいたい気持ちになるのも酒の沙汰さただけとは云えないのだ……。
河沙魚 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
……次にまた浴衣に広袖どてらをかさねて持って出たおんなは、と見ると、あから顔で、太々だいだいとした乳母おんばどんで、大縞のねんね子半纏ばんてんで四つぐらいな男のおぶったのが、どしりと絨毯に坊主枕ほどの膝をつくと
みさごの鮨 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)