“だいだい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
69.2%
代々11.2%
大々11.2%
橙色1.9%
大内0.9%
大大0.9%
太々0.9%
橙々0.9%
橙実0.9%
橙樹0.9%
赤橙0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
待つほどに首尾よくいったとみえて、気早にもあの三宝の飾りだいだいまでもこわきにしながら、おおいばりでその伝六が姿を見せました。
あおたまは、ずうっとむかし先祖せんぞのだれかが、このうみべのすなのなかからほりして、それが代々だいだいいえにつたわったのだということでありました。
青い玉と銀色のふえ (新字新仮名) / 小川未明(著)
低くても大々だいだいとして豊満に見えるけれども、光代の方はいかにも母親が云う通りコマシャクレて貧弱に見える。
細雪:03 下巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
マウナ・ロアのふもとのところを通る光線は、まだ空に達しているので、少数ながら存在している凝結核によって散乱され、その一部が薄い橙色だいだいとなって返ってくるのである。
黒い月の世界 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
一方、北門は、大内だいだい守護の職にあった源三位頼政げんざんみよりまさが、僅か三百余騎の手兵を持って守っていたが、何分、広さは広し、人数は少いので、自然まばらな配置になるのも無理のないことであった。
真鍮のだいの燭台を組、ちういつ組、銅の燭台を組、大大だいだいのおらんだの皿をさん枚、錦手にしきでの皿を三十枚、ぎやまんの皿を百人前、青磁せいじの茶碗を百人前、煙草盆を十個とを
住吉祭 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
……次にまた浴衣に広袖どてらをかさねて持って出たおんなは、と見ると、あから顔で、太々だいだいとした乳母おんばどんで、大縞のねんね子半纏ばんてんで四つぐらいな男のおぶったのが、どしりと絨毯に坊主枕ほどの膝をつくと
みさごの鮨 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
二の腕にはナルコポンの注射のあとが一面に黒い斑点になって残っているので、まるで橙々だいだいの上へインキをこぼしてそれをふきとったように黒ずんでいるのです。
アパートの殺人 (新字新仮名) / 平林初之輔(著)
よって一同庭へ下り、月光をかりてここかしことさがし見るに、その形、橙実だいだいほどの焼け土の一塊が、大樹の根より三、四尺離れたる所に落ちてありしを見いだしたり、云云うんぬん
おばけの正体 (新字新仮名) / 井上円了(著)
径には砂がかきならされていて、両側には木鉢きばち橙樹だいだいが並んでいた。
しかし、火星の輪郭りんかくも、ぼんやりとしている。全体が赤橙だいだい色にぬられていて、なんだかうす汚い。黒緑色の線が、あみをかぶったように走りまわっているのも見える。
三十年後の世界 (新字新仮名) / 海野十三(著)