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大々
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だいだい
ふりがな文庫
“
大々
(
だいだい
)” の例文
奇麗な女は
幾人
(
いくたり
)
も見たが、なんだか
大々
(
だいだい
)
してみえたのだ。色の浅黒い大きな顔で、鼻がすっと高くってしおのある眼だった。
剃
(
そ
)
った
眉毛
(
まゆげ
)
がまっ青だった。
旧聞日本橋:18 神田附木店
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
低くても
大々
(
だいだい
)
として豊満に見えるけれども、光代の方はいかにも母親が云う通りコマシャクレて貧弱に見える。
細雪:03 下巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
大きな叔父の後姿よりも、向う側に
食
(
は
)
み出している
大々
(
だいだい
)
した夫人のかっぷくが、まずお延の眼に入った。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
その上いささか
狡猾
(
わるご
)
すく、深川へ遊びにお出のときは、芸者どもの祝儀を奉書紙に包んで恭しく水引を掛け、金何百疋と
大々
(
だいだい
)
と書いたものを用意なされて一同に下される。
玉取物語
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
湯宿
(
やど
)
の二階の、つらつらと長い
廻
(
まわ
)
り
縁
(
えん
)
——一方の、廊下一つ隔てた
一棟
(
ひとむね
)
に、私の借りた馴染の座敷が
流
(
ながれ
)
に向いた処にあるのです——この廻縁の一廓は、広く
大々
(
だいだい
)
とした宿の
菊あわせ
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
春亭九華などというと如何にも
柔
(
やさ
)
しげだが、九華は縦も横も
大々
(
だいだい
)
した巨漢であった。
硯友社の勃興と道程:――尾崎紅葉――
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
剣豪のうえに
大
(
だい
)
剣豪あり、そのまた上に
大々
(
だいだい
)
剣豪があるから、物事がこんでくる。
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
すばらしく
大々
(
だいだい
)
とした珍しいもので、ちょうど女がひとり、
股
(
また
)
を広げてしゃがんで、上半身をまっすぐに、両手を前へ伸ばして、まるで、ヤトラカン・サミ博士を背後から抱擁しているように見える
ヤトラカン・サミ博士の椅子
(新字新仮名)
/
牧逸馬
(著)
関羽は、
大々
(
だいだい
)
した腹中から、大きな酒気を吐いて、
憮然
(
ぶぜん
)
と
三国志:05 臣道の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
葉子は潮風に色もやや
赭
(
あか
)
くなって、
大々
(
だいだい
)
しく
肥
(
ふと
)
っていた。
仮装人物
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
大々
(
だいだい
)
と
炉
(
いろり
)
が切ってある。見事な事は、大名の
一
(
ひと
)
たてぐらいは、楽に休めたろうと思う。薄暗い、古畳。
寂
(
せき
)
として
人気
(
ひとけ
)
がない。……猫もおらぬ。
炉
(
ろ
)
に火の気もなく、茶釜も見えぬ。
雛がたり
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
浜子夫人のほうも、寛大で
謙譲
(
ひかえめ
)
で、そのくせ、どこは
硬骨
(
ほね
)
のあるこのキャラコさんが
大々
(
だいだい
)
のひいきで、進級祝いなどには、あッと眼を見はるような豪勢な
祝品
(
いわいもの
)
をかつぎ込んだりする。
キャラコさん:06 ぬすびと
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
大
常用漢字
小1
部首:⼤
3画
々
3画
“大々”で始まる語句
大々的
大々尽
大々吉
大々名
大々胆
大々土瓶
大々奇抜
大々法印
大々蜈蜙
大々發掘跡