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『玉取物語』
ふりがな文庫
『
玉取物語
(
たまとりものがたり
)
』
嘉永のはじめ(嘉永二年十月)のことでござった。西国のさる大藩の殿様が本国から江戸へ御帰府の途次、関の宿の近くに差懸った折、右の方のふぐりが俄に痒くなった。蕁草の刺毛で弄われるような遣瀬なさで、痒味辛味は何にたとえようもないほどであった。しば …
著者
久生十蘭
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「別冊文藝春秋 第二十四号小説二十人集」1951(昭和26)年10月30日
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約19分(500文字/分)
朗読目安時間
約32分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
直
(
ちょく
)
弄
(
いら
)
狡猾
(
わるご
)
壊
(
え
)
許
(
ゆ
)
截
(
きり
)
直
(
なお
)
文
(
あや
)
度々
(
どど
)
弥増
(
いやます
)
甚
(
いた
)
種々
(
くさぐさ
)
靱
(
つよ
)
出
(
い
)
医師
(
くすし
)
堪
(
こら
)
屍
(
むくろ
)
左右
(
そう
)
御物
(
おもの
)
泊
(
とまり
)
焦
(
こが
)
異
(
い
)
療
(
い
)
関係
(
かかりあい
)
効
(
かい
)
午
(
うま
)
参集
(
さんじゅう
)
古
(
いにしえ
)
宝珠
(
ほうしゅ
)
平
(
たいら
)
後
(
のち
)
御
(
おん
)
戒
(
いましめ
)
明
(
あか
)
某
(
それがし
)
殿
(
との
)
殿上
(
でんじょう
)
生体
(
せいたい
)
癩者
(
かたい
)
臍
(
ほぞ
)
落居
(
おちい
)
蓮
(
はちす
)
蕁草
(
いらくさ
)
長毛
(
ちょうもう
)
附会
(
こじつ
)
雁
(
がん
)
面
(
つら
)
鰒玉
(
ふぐりだま
)
一物
(
いちもつ
)
下値
(
げじき
)
倦
(
う
)
兎脣
(
みつくち
)
其許
(
そこもと
)
冷々
(
ひやひや
)
刺毛
(
さしげ
)
割去
(
かっきょ
)
労性
(
ろうしょう
)
千歳
(
ちとせ
)
去気
(
さりげ
)
唐
(
から
)
問
(
と
)
団々
(
だんだん
)
大々
(
だいだい
)
大物
(
おおもの
)
婆娑
(
ばさ
)
宛然
(
さながら
)
容易
(
たやす
)
小枕
(
こまくら
)
左
(
さ
)
幾許
(
いくばく
)
後
(
あと
)
心気
(
しんき
)
悶
(
もだ
)
態
(
てい
)
手引
(
てびき
)
押抓
(
おしつね
)
挘
(
むし
)
散
(
ち
)
期
(
ご
)
格落
(
かくおち
)
梅瘡
(
ばいそう
)
流石
(
さすが
)
清々
(
すがすが
)
烏滸
(
おこ
)
熟々
(
つくづく
)
獺
(
かわうそ
)
現
(
うつつ
)
界
(
さかい
)
病
(
やまい
)
秘隠
(
ひいん
)
立行
(
たちゆ
)
精系
(
せいけい
)
終
(
つい
)
絶死
(
ぜっし
)
繁
(
しげ
)
罨方
(
あんぽう
)
蜑
(
あま
)
裏
(
うら
)
証跡
(
しょうせき
)
詞
(
ことば
)