“刺毛”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さしげ60.0%
とげ40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そしてその尾の端で宙にぶら下つてゐる。其の幼虫は蕁麻の上に住んで、その毒のある刺毛さしげがあるのもかまはずに、其の葉を食べるのだ。
それは胡麻白の頭と金茶の胸毛と真黒な翼とを持つた小鳥で、両肩のあたりに真白な刺毛さしげが際立つて光つてゐるので、まるで紋付羽織でも一着に及んでゐるやうな恰幅だ。
独楽園 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
命中あたつたが最期殻の刺毛とげ人間ひとの五六人は殺せるし、命中あたらなかつた所で、うまはじけさへすれば激しい臭味でもつて一大隊位の兵士を窒息させるのは朝飯前だといふのだ。
イガホオズキまたは鬼酸漿おにほおずきという名まえは、くき刺毛とげがあるところからつけられたのだが、それよりも小さい天然観察者たちには、この点がもっと注意を引いていたのである。
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)