“一棟”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひとむね97.4%
むね2.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ちうつて三百年さんびやくねんといふ古家ふるいへひとつがこれで、もうひとつが三光社前さんくわうしやまへ一棟ひとむねで、いづれも地震ぢしんにびくともしなかつた下六番町しもろくばんちやう名物めいぶつである。
十六夜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
肋骨君ろっこつくんの説明を聞いて知ったのだが、この突当りが正房せいぼうで、左右が廂房しょうぼうである。肋骨君はこの正房の一棟ひとむねに純粋の日本間さえ設けている。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
その他は皆けづり成せる斷崖にして、その地勢拿破里に向ひて級を下るが如く、葡萄圃と橘柚オレンジ橄欖オリワの林とは交る/″\これを覆へり。岸に沿へる處には、數軒の蜑戸たんこ一棟むね哨舍ばんごやとを見る。