“ひとむね”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
一棟94.9%
一宇2.6%
一軒2.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
肋骨君ろっこつくんの説明を聞いて知ったのだが、この突当りが正房せいぼうで、左右が廂房しょうぼうである。肋骨君はこの正房の一棟ひとむねに純粋の日本間さえ設けている。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
はるか突当り——崖を左へけた離れ座敷、確か一宇ひとむね別になって根太ねだの高いのがありました、……そこの障子が、薄い色硝子いろがらすめたように、ぼうとこう鶏卵色たまごいろになった、あかりけたものらしい。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
老鶯に送迎せられ、渓水に耳奪はれ、やがて砧の音と欺かれて、とある一軒ひとむねの後ろに出づれば、仙界の老田爺が棒打とか呼べることをなすにてありけり。
三日幻境 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)