“謙譲”のいろいろな読み方と例文
旧字:謙讓
読み方割合
けんじょう75.0%
ひかえめ25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
けれど、表面はあくまでも、互いに、相手の歓心かんしんを求め、どちらも謙譲けんじょうの礼を取って、敢えて、驕傲きょごうに出るふうなどは毛頭もない。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ご辺の進退、その謙譲けんじょう西土せいどの人々、みな美談となす。もしその忠節を顕わさなければ、曹操は暗愚なりといわれよう。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
秋作氏は、てらい気のない、素直なこの従妹いとこがだいすきだった。小さい時から、親切で、謙譲ひかえめで、誰からでも愛される不思議な徳を持っていた。
キャラコさん:01 社交室 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
浜子夫人のほうも、寛大で謙譲ひかえめで、そのくせ、どこは硬骨ほねのあるこのキャラコさんが大々だいだいのひいきで、進級祝いなどには、あッと眼を見はるような豪勢な祝品いわいものをかつぎ込んだりする。
キャラコさん:06 ぬすびと (新字新仮名) / 久生十蘭(著)