“繖”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かさ40.0%
きぬがさ20.0%
さん20.0%
キヌカサ20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
時は春の盛りで、雨のふる夕暮れに、彼はいつものように坡を見まわっていると、ひとりの女が上下ともに青い物を着けて、青いかさをいただいて、あとから追って来た。
きぬがさ山脈と呼ばれている。その一峰に、往昔、近江守護、六角、佐佐木氏の居城のあった観音寺山がある。その山頂にある観音寺は西国第三十三番の札所である。
澪標 (新字新仮名) / 外村繁(著)
嘿斎ぼくさいいはく、すべて祭礼に用ふる傘矛かさぼこといへる物はいにし羽葆葢うほかいの字をよめり、所謂いはゆるさんにして(きぬかさとよむ)神輿鳳輦しんよほうれんおほたてまつるべき錦蓋きんかい也といへり。なほせつありしが長ければはぶく。
其柱の下に立てかけられた竹の枝につけたキヌカサや男女の形代は、雛祭りが東風輸入であつたことの俤を遺して居ると同時に、此笹が笠間神カサマノカミの依代である事を示すもので、枝にげられた繖は
髯籠の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)