“まろ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:マロ
語句割合
47.1%
23.5%
10.0%
8.6%
麿3.6%
3.6%
1.4%
0.9%
0.5%
0.5%
0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
殊に青木原一帯の丸尾(先人の説によれば「まろび」のなまりならんという)を超越して、多くの側火山そくかざんと噴気口を行列させている。
不尽の高根 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
おとがい細く、顔まろく、大きさ過ぎたる鼻の下に、いやしげなる八字髭はちじひげの上唇をおおわんばかり、濃く茂れるを貯えたるが、かおとの配合をあやまれり。
化銀杏 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
身をもて造れる十字架を胸の上より解き放ち、岸に沿ひまた底に沿ひて我をまろばし、遂に己が獲物えものをもて我を被ひ且つ卷けり。 —一二九
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
指をまろげた様な蒔絵の椀、それから茶碗、小皿てしおなんぞ、みんなそのお膳に相当したのに、種々いろいろ御馳走ごちそうってありましたっけ。
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
麿まろにはそのようには思われぬよ。何らか深い思惑があって、楽書きをしたものと思われるよ。麿に遠慮をすることはない。そちの思惑を話すがよい」
娘煙術師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
これ凱旋の群衆ぐんじゆう喜ばしくこのまろき天をわけ來るとき、樂しみきはまる汝の心のこれに現はれんためぞかし。 一三〇—一三二
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
狂ひ出でんずる息をきびしく閉ぢて、もゆるばかりにいかれるまなこは放たず名刺を見入りたりしが、さしも内なる千万無量の思をつつめる一点の涙は不覚にまろでぬ。こは怪しと思ひつつも婆は
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
霧がまろくなり、筋になり、樹の間から立つ、森からも、谷底からも、ふわりと昇る、例の山款冬やまふきの茎を、醤油と鰹節とで煮しめて、さいにする、苦味のない款冬である、それから昨夕の残飯に
白峰山脈縦断記 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
あぶらぎった汗臭い臥床ふしどまろびたり
そのとき、背の皇子のあまりに歎かせらるる有様を見て……あれはその……なんと言つたかな……さう、川原かわらふひとまろ……その満が奉つた歌だつた。
春泥:『白鳳』第一部 (新字旧仮名) / 神西清(著)
まろよ」
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)