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滾
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まろ
ふりがな文庫
“
滾
(
まろ
)” の例文
お母さんが慰めるやうな調子でかう云ふと美津子は何と答へていゝか解らなくなつてしまつて——と、見る間に涙がほろほろと頬を
滾
(
まろ
)
び落ちて来ました。
お父さんのお寝坊
(新字旧仮名)
/
牧野信一
(著)
狂ひ出でんずる息を
厳
(
きびし
)
く閉ぢて、
燃
(
もゆ
)
るばかりに
瞋
(
いか
)
れる
眼
(
まなこ
)
は放たず名刺を見入りたりしが、さしも内なる千万無量の思を
裹
(
つつ
)
める一点の涙は不覚に
滾
(
まろ
)
び
出
(
い
)
でぬ。こは怪しと思ひつつも婆は
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
ふと見ると彼の真ん丸に
視張
(
みは
)
って僕の顔を
眼
(
ま
)
ばたきもしないで見詰めている
眼眥
(
めじり
)
から、
忽
(
たちま
)
ちコロコロと球のような涙が
滾
(
まろ
)
び出て、と突然彼はワッと声を挙げて僕を抱き締めた。
吊籠と月光と
(新字新仮名)
/
牧野信一
(著)
滾
漢検1級
部首:⽔
14画
“滾”を含む語句
滾々
滾滾
滾転
滔々滾々
滾〻
滾沸