“滾転”の読み方と例文
読み方割合
こんてん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
風に揺ぐ玉樹のみどりや、野に拡がる琪草きそうの香や、姿を見ぬ仙禽せんきんの声や、然様いう種々のものの中を、吾が身が経巡り、吾が魂が滾転こんてんし行いて
穂高岳 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
といった時には、その赭い頬に涙の玉が稲葉いなばをすべる露のようにポロリと滾転こんてんくだっていた。
蘆声 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
諸老臣の深根固蔕こたいの議をウフンと笑ったところは政宗も実に好い器量だ、立派な火の玉だましいだ。ところが此の火の玉より今少しく大きい火の玉が西の方より滾転こんてん殺到して来た。
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)