“群衆”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぐんしゅう39.1%
ぐんじゅ21.7%
ぐんじゆう13.0%
ひとごみ8.7%
ぐんしう4.3%
ぐんしふ4.3%
たか4.3%
ひと4.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
群衆ぐんしゅうの人波にもまれて、感心して立ち止まったこともあった。これで大都会というものがどんなふうにできあがっているかという考えがほぼできてきた。
時自体は、考えれば考えるほど取りとめのない抽象的観念の群衆ぐんじゅに陥るもので、じっと黙って考えるには、あまりに恐ろしいものである。
千年の時差 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
これ凱旋の群衆ぐんじゆう喜ばしくこのまろき天をわけ來るとき、樂しみきはまる汝の心のこれに現はれんためぞかし。 一三〇—一三二
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
帽子の山からは釘が二三本頭を覗けてゐた。その男は釘仕掛を発見めつけられると慌てて帽子を脱いで小脇に抱へ込んだ。そしてセルロイド製のやうな禿頭をふりふり群衆ひとごみに紛れ込んだ。
ひがしもんからはひつて、露店ろてん參詣人さんけいにんとの雜沓ざつたふするなかを、あふひもんまく威勢ゐせいせた八足門はつそくもんまへまでくと、むかうから群衆ぐんしうけて、たか武士ぶしがやつてた。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
大豆打でえづぶちにかつころがつたてえに面中つらぢうめどだらけにしてなあ」剽輕へうきん相手あひてます/\惡口あくこうたくましくした。群衆ぐんしふ一聲ひとこゑをはごとわらひどよめいた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
立女形たておやま、あの花形に、蝶蜂の群衆たかった中には交らないで、ひとり、束髪たばねがみの水際立った、この、かげろうの姿ばかりは、独り寝すると思ったのに——
白花の朝顔 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
しかしこの、おっそろしい群衆ひとでは、あたしのような年寄はとても乗れませんですよ。どうしたら、ようございましょうね
空襲下の日本 (新字新仮名) / 海野十三(著)