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威勢
読み方 | 割合 |
いせい | 59.7% |
ゐせい | 30.6% |
えせい | 1.6% |
いきほひ | 1.6% |
えせえ | 1.6% |
めをひ | 1.6% |
ゐせえ | 1.6% |
ゐぜい | 1.6% |
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昼すこし
前にはもう
二人の
兄さんが
前後して
威勢よく
帰って
来た。
一人の
兄さんの
方は
袖子の
寝ているのを
見ると
黙っていなかった。
與吉は
時々鰌を
持つて
來た。おつぎは
衣物の
泥になるのを
叱りながらそれでも
威勢よく
田圃へ
出してやつた。
其の
度に
他の
子供等の
後から
「こつちの
方酷く
威勢えゝから
俺らも
仲間入させてもらえてもんだ」
寶引の
婆さん
等はいつた。
「さうだよ、
飮まつせえよおめえ、めでゝえ
酒だから、
威勢つければおめえ
身體の
工合だつてちつと
位なら
癒つちやあよ」
婆さん
等は
又侑めた。
或は
其頃の
威勢は
素晴しきものにて、いまの
華族何として
足下へも
依らるゝ
物でなしと、
口濘らして
遽しく
唇かむもをかし、
夫に
比べて
今の
活計は、
火の
消しも
同じことなり
「おつぎはどうしたんでえ、
今夜ひどく
威勢惡いな」
他の
女房がいつた。
彼は七十を
越えても
髮はまだ
幾らも
白くなかつた。
彼は
石の
塊を
投げ
出したやうな
堅い
身體に
力を
入れて
獨り
威勢づいた。