“黙”のいろいろな読み方と例文
旧字:
読み方割合
だま70.3%
もだ13.6%
もく8.2%
だんま2.8%
つぐ1.3%
0.9%
だまっ0.6%
だまり0.6%
だんまり0.6%
くぐ0.3%
モク0.3%
モダ0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「へえ、左様なもんですかな」と門野は稍真面目な顔をした。代助はそれぎりつて仕舞つた。門野は是より以上通じない男である。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
法海和尚は「今は老朽ちて、あるべくもおぼえらねど、君が家のしてやあらん」と云って芥子のしみた袈裟りだして
蛇性の婬 :雷峰怪蹟 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
人びとがおのおのして仕事をしてるのを見ると、自分はのけものにされてるのじゃないかという考えをずることができない。
老獣医 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
おぢさんはりで、までものをいふことが出来なかつたんだもの、もくらべこして、どつちがえらいともりはしないつて。
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
哀れな瞳が狂気したやうな額の下からぢつと此方を見てゐる。私は悸然として乳の上を抑えた、白い手の芽も飛び出さなかつた、と思ふとぢつとんだ唇が稍安心と憎悪の薄笑ひを浮べる。
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
ブラブラあるいていましたが、そのうちに、どこからか、船頭三人、ギーと棟梁の前へ漕いできて、どっちもンまりで乗りました
鳴門秘帖:05 剣山の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
犬を利用する外無いからく行けば詰る所君の手際だ、犬に目を附け初めたのは君だから、夫にしてもて見るまでて居たまえ
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
多分は聞えまい、聞えなければ、そのまま通り過ぎる。余計な世話だけれども、きりもと気になったの応ずるが如きその、(はあ、けえ)には、か不意を打たれた仕誼
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
謂いつつをふっと消す、後は真暗、美人はを引合せて身を擦抜けんとい、三吉は捕えんと大手を広げておよび腰、老婆は抜かして、いずれも
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
雪深しみゐたればの月いで方となりにけるかな
雲母集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
長き日のの久しさ 堪へ来つゝ、このさ夜なかに、一人もの言ふ
我が愛する詩人の伝記 (新字新仮名) / 室生犀星(著)