“黙誦”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
もくしょう66.7%
もくじゆ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わたくしは此句を黙誦もくしょうしながら、寝間着のままって窓にると、崖のえのきの黄ばんだ其葉も大方散ってしまったこずえから、鋭い百舌もずの声がきこえ
濹東綺譚 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
しかして、その目前におよそ五、六尺を離れて他の一人粛然として端座し、口中に呪文じゅもん黙誦もくしょうすることおよそ五、六分時間にして、両手の棒、次第に動揺するを見る。
妖怪学 (新字新仮名) / 井上円了(著)
「だから貴様達は馬鹿だと云ふんだ」突如落雷の如き怒罵どばの声は一隅より起れり、衆目しゆうもく驚いて之にそゝげば、いま廿歳前はたちぜんらしき金鈕きんボタンの書生、黙誦もくじゆしつゝありし洋書を握り固めて
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)