黙誦もくしょう)” の例文
わたくしは此句を黙誦もくしょうしながら、寝間着のままって窓にると、崖のえのきの黄ばんだ其葉も大方散ってしまったこずえから、鋭い百舌もずの声がきこえ
濹東綺譚 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
しかして、その目前におよそ五、六尺を離れて他の一人粛然として端座し、口中に呪文じゅもん黙誦もくしょうすることおよそ五、六分時間にして、両手の棒、次第に動揺するを見る。
妖怪学 (新字新仮名) / 井上円了(著)