黙誦もくじゆ)” の例文
「だから貴様達は馬鹿だと云ふんだ」突如落雷の如き怒罵どばの声は一隅より起れり、衆目しゆうもく驚いて之にそゝげば、いま廿歳前はたちぜんらしき金鈕きんボタンの書生、黙誦もくじゆしつゝありし洋書を握り固めて
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)