だんまり)” の例文
旧字:
謂いつつともしをふっと消す、後は真暗まっくら、美人はつまを引合せて身を擦抜けんとすきうかがい、三吉は捕えんと大手を広げておよび腰、老婆は抜かしてよつばい、いずれもだんまり
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
暫しありて清二郎は湯にとて降りてきたらず、雨はあがりしその翌日あくるひの夕暮、荻江おぎえが家の窓の下に風鈴ふうりんと共にだんまりの小花、文子の口より今朝聞きし座敷の様子いぶかしく
そめちがへ (新字旧仮名) / 森鴎外(著)