“黙(つぐ)” の例文
旧字:默
哀れな瞳が狂気したやうな額の下からぢつと此方(こちら)を見てゐる。私は悸然(はつ)として乳の上を抑えた、白い手の芽も飛び出さなかつた、と思ふとぢつと黙(つぐ)んだ唇が稍安心と憎悪の薄笑ひを浮べる。
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
小綬鶏(こじゆけい)の群れつつ黙(つぐ)む雑木原冬は日すぢの目に立たずして
黒檜 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
ひた黙(つぐ)み暮れかかる砂漠(さばく)を熟視(みつ)む。
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
はとばかり黙(つぐ)み戦(をのの)くものの息(いき)。
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
うづくまり黙(つぐ)むひとむれ。
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
髑髏(どくろ)あり、ひたと黙(つぐ)める。
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)