“群立”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
むらだ64.3%
むらた14.3%
むらだち14.3%
ぐんりゅう7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
柱だけの白いバンガロオが一軒、若い松の群立むらだつた中にひつそりと鎧戸よろひどおろしてゐる。——それを写生してゐるのだつた。
O君の新秋 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
我目前には猶突兀とつこつたる山骨の立てるあり。物寂しく獨り聳えたる塔のさきに水鳥の群立むらたち來らんをうかゞひて網を張りたるあり。脚底の波打際を見おろせばサレルノのまちの人家碁子きしの如くつらなれり。
近い所も遠い所も家は皆低くてそして代赭たいしや色の瓦で皆葺いてある。わざとらしく思はれる程その小家こいへの散在した間間あひだあひだに木の群立むらだちがある。雛罌粟コクリコの花が少しあくどく感じる程一面に地の上に咲いて居る。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
一方、清盛は、武者所の建物のまえに、黒ぐろと群立ぐんりゅうしている同僚や、他家の郎党たちを見かけ、その口ぐちの声から、何事のお召しかを知ろうと思って、近づいて行った。