トップ
>
群立
>
むらだ
ふりがな文庫
“
群立
(
むらだ
)” の例文
柱だけの白いバンガロオが一軒、若い松の
群立
(
むらだ
)
つた中にひつそりと
鎧戸
(
よろひど
)
を
下
(
おろ
)
してゐる。——それを写生してゐるのだつた。
O君の新秋
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
そのじぶん上野公園から谷中の墓地へかけては何千本という杉の老木が空をついて
群立
(
むらだ
)
ち、そのほかにも
椎
(
しい
)
、
樫
(
かし
)
、もち、
肉桂
(
にっけい
)
などの古い
闊葉樹
(
かつようじゅ
)
が到る処繁ってたので
独り碁
(新字新仮名)
/
中勘助
(著)
珠
(
たま
)
か、
黄金
(
こがね
)
か、
世
(
よ
)
にも
貴
(
たうと
)
い
宝什
(
たから
)
が
潜
(
ひそ
)
んで、
気
(
き
)
の
群立
(
むらだ
)
つよ、と
憧憬
(
あこが
)
れながら、
風
(
かぜ
)
に
木
(
き
)
の
葉
(
は
)
の
音信
(
たより
)
もなければ、もみぢを
分入
(
わけい
)
る
道
(
みち
)
も
知
(
し
)
らず……
恰
(
あたか
)
も
燦爛
(
さんらん
)
として
五彩
(
ごさい
)
に
煌
(
きら
)
めく、
天上
(
てんじやう
)
の
星
(
ほし
)
を
指
(
ゆびさ
)
しても
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
声に応じてその時まで、どうなることかと周章狼狽、なすところなく立ち
縮
(
すく
)
んでいた、白須源吾をはじめとし、十数人の意次の家臣ら、一時に
群立
(
むらだ
)
ち両手を拡げ、意次を中に輪のように囲み
血煙天明陣
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
楯
竝
(
な
)
めて
群立
(
むらだ
)
つ芋の高莖は
紅
(
くれなゐ
)
すがし下透かしつつ
白南風
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
▼ もっと見る
神代の樟の
群立
(
むらだ
)
ちの
晶子詩篇全集拾遺
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
その
麓
(
ふもと
)
まで見通しの、
小橋
(
こばし
)
の
彼方
(
かなた
)
は、一面の蘆で、
出揃
(
でそろ
)
って
早
(
は
)
や乱れかかった穂が、霧のように
群立
(
むらだ
)
って、
藁屋
(
わらや
)
を包み森を
蔽
(
おお
)
うて、何物にも目を
遮
(
さえぎ
)
らせず、山々の
茅
(
かや
)
薄
(
すすき
)
と
一連
(
ひとつら
)
に
靡
(
なび
)
いて、風はないが
海の使者
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
それとても
一瞬
(
ひとしきり
)
で、刀身はまたもや白く輝き、柄で蔽われていた茅野雄の額の、
陰影
(
かげ
)
さえ消えて
炬
(
きょ
)
のような眼が、眼前数間の
彼方
(
あなた
)
に
群立
(
むらだ
)
ち、刀の切っ先を
此方
(
こなた
)
へ差し向け、隙があったら一斉に寄せて
生死卍巴
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
楯
竝
(
な
)
めて
群立
(
むらだ
)
つ芋の高茎は
紅
(
くれなゐ
)
すがし下透かしつつ
白南風
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
群
常用漢字
小4
部首:⽺
13画
立
常用漢字
小1
部首:⽴
5画
“群立”で始まる語句
群立雲
群立騷