O君の新秋オーくんのしんしゅう
僕は膝を抱へながら、洋画家のO君と話してゐた。赤シヤツを着たO君は畳の上に腹這ひになり、のべつにバツトをふかしてゐた。その又O君の傍らには妙にものものしい義足が一つ、白足袋の足を仰向かせてゐた。 「まだ残暑と云ふ感じだね。」 O君は返事をす …