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満
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み
ふりがな文庫
“
満
(
み
)” の例文
旧字:
滿
月は一庭の
樹
(
じゆ
)
を
照
(
て
)
らし、樹は一庭の影を落し、影と光と
黒白
(
こくびやく
)
斑々
(
はん/\
)
として
庭
(
には
)
に
満
(
み
)
つ。
椽
(
えん
)
に
大
(
おほい
)
なる
楓
(
かへで
)
の如き影あり、
金剛纂
(
やつで
)
の落せるなり。
良夜
(新字旧仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
けれど、そのときの
自然
(
しぜん
)
と、いまの
自然
(
しぜん
)
とどこにちがいがあろう。そう
思
(
おも
)
ってふり
向
(
む
)
くと、
花壇
(
かだん
)
には
平和
(
へいわ
)
な
日
(
ひ
)
の
光
(
ひかり
)
が
満
(
み
)
ちていました。
黒いちょうとお母さん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
空
(
そら
)
にある
月
(
つき
)
が
満
(
み
)
ちたり
欠
(
か
)
けたりする
度
(
たび
)
に、それと
呼吸
(
こきゅう
)
を
合
(
あ
)
わせるような、
奇蹟
(
きせき
)
でない
奇蹟
(
きせき
)
は、まだ
袖子
(
そでこ
)
にはよく
呑
(
の
)
みこめなかった。
伸び支度
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
「おれにそんな事ができるものか」と兄は
一口
(
ひとくち
)
に
斥
(
しりぞ
)
けた。兄の腹の中には、世の中でこれから仕事をしようという気が
充
(
み
)
ち
満
(
み
)
ちていた。
こころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
これを、覚然の出たらめでないとすれば、それから後、忠盛の家で、
月
(
つき
)
満
(
み
)
たずに産まれた子は、だれの子とするのが正しいか——となる。
新・平家物語:02 ちげぐさの巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
鼠は浜に引上げられて皆ちりぢりに
遁
(
に
)
げうせ、島にはそれ以来鼠
満
(
み
)
ち満ちて畠の物を
喰
(
く
)
い失い、耕作ができなくなったという話。
海上の道
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
「不二夫君、わかったよ。わかったよ。これは海の水なんだ。海が
満
(
み
)
ち
潮
(
しお
)
になって、岩のすきまから流れこんできたのだよ。」
大金塊
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
あるいはまた、「煬帝
ノ
春游古城在。壊宮芳草満
ツ
二
人家
ニ
一
。〔
煬帝
(
ようだい
)
の
春游
(
しゅんゆう
)
せる
古城
(
こじょう
)
在
(
あ
)
り。
壊宮
(
かいきゅう
)
の
芳草
(
ほうそう
)
人家
(
じんか
)
に
満
(
み
)
つ。〕」
日和下駄:一名 東京散策記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
かくのごとき
恩愛
(
おんあい
)
は人の眼を
忍
(
しの
)
んで、世にあまたあると信ずる。いな、あまたどころではない、かくのごとき情愛は空中に
満
(
み
)
ちていると思う。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
そのときすでにそれは
水嵩
(
みずかさ
)
の
満
(
み
)
ち
干
(
ひ
)
をはじめており、その水を浄めて今見るような色あいを帯び、地上における唯一のウォールデン池たること
森の生活――ウォールデン――:02 森の生活――ウォールデン――
(新字新仮名)
/
ヘンリー・デイビッド・ソロー
(著)
ドストエフスキイの小説はあらゆる戯画に
充
(
み
)
ち
満
(
み
)
ちている。
尤
(
もっと
)
もその又戯画の大半は悪魔をも
憂鬱
(
ゆううつ
)
にするに違いない。
侏儒の言葉
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
そして見たところなんの
醜悪
(
しゅうあく
)
なところは一点もこれなく、まったく美点に
充
(
み
)
ち
満
(
み
)
ちている。まず
花弁
(
かべん
)
の色がわが眼を
惹
(
ひ
)
きつける、
花香
(
かこう
)
がわが鼻を
撲
(
う
)
つ。
植物知識
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
すなわち私はその女の生涯をたびたび考えてみますに、実に日本の武士のような生涯であります。彼女は実に義侠心に
充
(
み
)
ち
満
(
み
)
ちておった女であります。
後世への最大遺物
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
大川の
満
(
み
)
ち
干
(
ひ
)
の潮がひたひたと窓近く感じられる河沿いの家を、私の心は
頻
(
しき
)
りに望んで来るのであった。
河明り
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
長い春の夜もやがて明けて華やかな
朝陽
(
あさひ
)
が谿谷の国の
隅々
(
すみずみ
)
隈々
(
くまぐま
)
にまで射し入って夜鳥のしめやかな啼き声に代わって暁の鳥の勇ましい声が空と地上に
満
(
み
)
ち満ちた。
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
瞬間
(
しゅんかん
)
、絶望的なものが
満
(
み
)
ち
潮
(
しお
)
のように押しよせてきたが、昔のままの教室に、昔どおりに
机
(
つくえ
)
と
椅子
(
いす
)
を窓べりにおき、外を見ているうちに、
背骨
(
せぼね
)
はしゃんとしてきた。
二十四の瞳
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
渠
(
かれ
)
の
前
(
まへ
)
には、
一座
(
いちざ
)
滑
(
なめら
)
かな
盤石
(
ばんじやく
)
の、
其
(
そ
)
の
色
(
いろ
)
、
濃
(
こ
)
き
緑
(
みどり
)
に
碧
(
あを
)
を
交
(
まじ
)
へて、
恰
(
あだか
)
も
千尋
(
せんじん
)
の
淵
(
ふち
)
の
底
(
そこ
)
に
沈
(
しづ
)
んだ
平
(
たひら
)
かな
巌
(
いは
)
を、
太陽
(
ひ
)
の
色
(
いろ
)
も
白
(
しろ
)
いまで、
霞
(
かすみ
)
の
満
(
み
)
ちた、
一塵
(
いちぢん
)
の
濁
(
にご
)
りもない
蒼空
(
あをぞら
)
に
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
それでついわたしの
好奇心
(
こうきしん
)
を
満
(
み
)
たすことなしに、この町を去ろうとしていたとき、ひょんな
事情
(
じじょう
)
から、わたしは
坑夫
(
こうふ
)
のさらされているあらゆる
危険
(
きけん
)
を知るようになった。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
おもき物いみも既に
満
(
み
)
てぬ。絶えて
兄長
(
このかみ
)
の
面
(
おもて
)
を見ず。なつかしさに、かつ此の月頃の
憂
(
う
)
さ
怕
(
おそ
)
ろしさを心のかぎりいひ
和
(
なぐさ
)
まん。
眠
(
ねぶり
)
さまし給へ。我も
外
(
と
)
の方に出でんといふ。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
潮
(
しほ
)
満
(
み
)
てば
水沫
(
みなわ
)
に
浮
(
うか
)
ぶ
細砂
(
まなご
)
にも
吾
(
われ
)
は
生
(
い
)
けるか
恋
(
こ
)
ひは
死
(
し
)
なずて 〔巻十一・二七三四〕 作者不詳
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
自然
(
しぜん
)
の
風景
(
ふうけい
)
を
写
(
うつ
)
すほかは、
画帳
(
がちょう
)
は
悉
(
ことごと
)
く、
裸婦
(
らふ
)
の
像
(
ぞう
)
に
満
(
み
)
たされているという
変
(
かわ
)
り
様
(
よう
)
だった。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
こんな天気のいゝ時だと
憶
(
おも
)
ひ
起
(
おこ
)
し
候
(
そろ
)
は、
小生
(
せうせい
)
のいさゝか
意
(
い
)
に
満
(
み
)
たぬ
事
(
こと
)
あれば、いつも
綾瀬
(
あやせ
)
の
土手
(
どて
)
に
参
(
まゐ
)
りて、
折
(
を
)
り
敷
(
し
)
ける草の上に
果
(
はて
)
は
寝転
(
ねころ
)
びながら、青きは動かず白きは
止
(
とゞ
)
まらぬ雲を
眺
(
なが
)
めて
もゝはがき
(新字旧仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
丘にたちしみじみ夕日あびにつつ
満
(
み
)
ち
足
(
た
)
らふまでなきにけるかな
小熊秀雄全集-01:短歌集
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
さなり やがてまた野いばらは野に咲き
満
(
み
)
たむ。
詩集夏花
(新字旧仮名)
/
伊東静雄
(著)
啖
(
たん
)
と、薬と、涙とに
満
(
み
)
てり。
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
希望
(
けもう
)
の
熱情
(
こゝろ
)
、
満
(
み
)
ち
足
(
た
)
ろふ
全都覚醒賦
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
哀
(
あわ
)
れな
黒
(
くろ
)
ねこは、ひもじい
腹
(
はら
)
を
満
(
み
)
たすことができないので、
悲
(
かな
)
しい、うらめしい
声
(
こえ
)
をあげて
深夜
(
しんや
)
に
雪
(
ゆき
)
の
上
(
うえ
)
をうろついたのでした。
おばあさんと黒ねこ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
黒島では野山の奥までも鼠が
充
(
み
)
ち
満
(
み
)
ちて、青いものは一葉もなくなり、人の食物としては
藷
(
いも
)
の
蔓
(
つる
)
さえ残らなかったという話で
海上の道
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
「ひんがしの、空の
曠野
(
ひろの
)
を、ながむれば——むらさきの、雲はたなびき——春野の駒か、霞むは旗か、つわものばらの、
盈
(
み
)
ち
満
(
み
)
つところ……」
平の将門
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
アストンにしても、
黒住
(
くろずみ
)
にしても、その説くところ間違いなきを
保
(
ほ
)
し難いが、我が
固有
(
こゆう
)
の教えは
知恩
(
ちおん
)
の念に
満
(
み
)
てるものなりとの一条は
過
(
あやま
)
ちなしと信ずる。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
巌
(
いは
)
のあたりは、
此
(
こ
)
の
二種
(
ふたいろ
)
の
花
(
はな
)
、
咲
(
さ
)
き
埋
(
うづ
)
むばかり
満
(
み
)
ちて
居
(
ゐ
)
る……
其等
(
それら
)
色
(
いろ
)
ある
陽炎
(
かげらふ
)
の、いづれ
手
(
て
)
にも
留
(
と
)
まらぬ
女
(
をんな
)
の
風情
(
ふぜい
)
した
中
(
なか
)
に、
唯
(
たゞ
)
一人
(
いちにん
)
濃
(
こまや
)
かに
雪
(
ゆき
)
を
束
(
つか
)
ねたやうな
美女
(
たをやめ
)
があつて
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
しかもあのクレオパトラは
豪奢
(
ごうしゃ
)
と神秘とに
充
(
み
)
ち
満
(
み
)
ちたエジプトの最後の女王ではないか? 香の煙の立ち昇る中に、冠の珠玉でも光らせながら、
蓮
(
はす
)
の花か何か
弄
(
もてあそ
)
んでいれば
侏儒の言葉
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
人形共に
満
(
み
)
ち
充
(
み
)
ちたこの場内では、動かぬ人は、人形と誤られることが
屡々
(
しばしば
)
であったからだ。
吸血鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
英虞
(
あご
)
の
浦
(
うら
)
に
船乗
(
ふなの
)
りすらむをとめ
等
(
ら
)
が
珠裳
(
たまも
)
の
裾
(
すそ
)
に
潮
(
しほ
)
満
(
み
)
つらむか 〔巻一・四〇〕 柿本人麿
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
波紋
(
はもん
)
が
次第
(
しだい
)
に
大
(
おお
)
きく
伸
(
の
)
びたささやかな
波
(
なみ
)
の
輪
(
わ
)
を、
小枝
(
こえだ
)
の
先
(
さき
)
でかき
寄
(
よ
)
せながら、じっと
水
(
みず
)
の
面
(
おも
)
を
見詰
(
みつ
)
めていたのは、四十五の
年
(
とし
)
よりは十
年
(
ねん
)
も
若
(
わか
)
く
見
(
み
)
える、五
尺
(
しゃく
)
に
満
(
み
)
たない
小作
(
こづく
)
りの
春信
(
はるのぶ
)
であった。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
彼
(
かれ
)
は又三千代を
訪
(
たづ
)
ねた。三千代は
前日
(
ぜんじつ
)
の如く
静
(
しづか
)
に
落
(
お
)
ち
着
(
つ
)
いてゐた。
微笑
(
ほゝえみ
)
と
光輝
(
かゞやき
)
とに
満
(
み
)
ちてゐた。
春風
(
はるかぜ
)
はゆたかに
彼女
(
かのをんな
)
の
眉
(
まゆ
)
を吹いた。代助は三千代が
己
(
おのれ
)
を挙げて自分に信頼してゐる事を知つた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
たびたびわたしはアーサが
寝台
(
ねだい
)
に
結
(
ゆわ
)
えつけられて、青い顔をしてねむっているところを見ると、わたしはかれをうらやんだ。
健康
(
けんこう
)
と元気に
満
(
み
)
ちたわたしが、かえって病人の子どもをうらやんだ。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
あまり単調で気が
狂
(
くる
)
おう(⁉)そして日本の桜花の層が、
程
(
ほど
)
よく、ほどほどにあしらう春のなま温い
風手
(
かざて
)
は、
徒
(
いたずら
)
に人の
面
(
おもて
)
にうちつけに触り
淫
(
みだ
)
れよう。桜よ、咲け咲け、うるさいまでに咲き
満
(
み
)
てよ。
病房にたわむ花
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
柳絮飛時花満城
柳絮
(
りゅうじょ
)
の飛ぶ時
花
(
はな
)
城
(
しろ
)
に
満
(
み
)
つ
十九の秋
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
燦爛
(
さんらん
)
として
聖天
(
そら
)
に
満
(
み
)
つ
全都覚醒賦
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
あちらの
嶺
(
みね
)
の
方
(
ほう
)
へ、
早起
(
はやお
)
きする
小鳥
(
ことり
)
たちの
声
(
こえ
)
を
聞
(
き
)
きつけて、これを
捕
(
と
)
らえて
飢
(
う
)
えを
満
(
み
)
たすために、
飛
(
と
)
んでいってしまった
後
(
あと
)
です。
美しく生まれたばかりに
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「木曾、北陸の怖ろしげな
猪武者
(
ししむしゃ
)
の大軍が、もう叡山を占領し、大津
山科
(
やましな
)
にも
満
(
み
)
ち
満
(
み
)
ちて、今にも洛中へ攻め入って来よう」
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
彼は友人と
肩
(
かた
)
をたたいて談笑しつつ去ったが、おそらく彼の
脳髄
(
のうずい
)
はただ試験の答案をもってのみ
満
(
み
)
たされて、母の苦心に考えを向ける余地はなかったろう。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
近代の
遊蕩
(
ゆうとう
)
文学の中には、酒に取持たれ歌に心を動かされて、測らぬ因縁の結ばれた物語は
充
(
み
)
ち
満
(
み
)
ちている。
木綿以前の事
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
ま
愛
(
がな
)
しみさ
寝
(
ね
)
に
吾
(
わ
)
は
行
(
ゆ
)
く
鎌倉
(
かまくら
)
の
美奈
(
みな
)
の
瀬河
(
せがは
)
に
潮
(
しほ
)
満
(
み
)
つなむか 〔巻十四・三三六六〕 東歌
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
と
黒雲
(
くろくも
)
を
被
(
かつ
)
いだ
如
(
ごと
)
く、
牛
(
うし
)
の
尾
(
を
)
が
上口
(
あがりくち
)
を
漏
(
も
)
れたのを
仰
(
あふ
)
いで、
上
(
うへ
)
の
段
(
だん
)
、
上
(
うへ
)
の
段
(
だん
)
と、
両手
(
りやうて
)
を
先
(
さき
)
へ
掛
(
か
)
けながら、
慌
(
あはたゞ
)
しく
駆上
(
かけあが
)
つた。……
月
(
つき
)
は
暗
(
くら
)
かつた、
矢間
(
やざま
)
の
外
(
そと
)
は
森
(
もり
)
の
下闇
(
したやみ
)
で
苔
(
こけ
)
の
香
(
か
)
が
満
(
み
)
ちて
居
(
ゐ
)
た。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
おのづから
蔭影
(
かげ
)
こそやどれ咲き
満
(
み
)
てる
桜花
(
さくら
)
の層のこのもかのもに
桜
(新字旧仮名)
/
岡本かの子
(著)
空中は前後左右に飛びかう無数の火取虫に
充
(
み
)
ち
満
(
み
)
ちている。
誘惑
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
常
(
つね
)
秘
(
ひ
)
めて
常
(
つね
)
に
満
(
み
)
ちぬ。
新頌
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
「まだ僕の白昼の夢でしかないからだ。それに、あんまり恐ろしい事柄だ。先ずゆっくり考えて見よう。材料は豊富に揃っている。この事件には、奇怪な事実が
満
(
み
)
ち
充
(
み
)
ちている。が、表面奇怪な丈けに、その裏にひそんでいる真理は、存外単純かも知れない」
何者
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
“満”の解説
満(みつる)は、吉本興業に所属していたお笑いコンビ。1994年11月結成。2000年3月解散。
(出典:Wikipedia)
満
常用漢字
小4
部首:⽔
12画
“満”を含む語句
充満
肥満
円満
満々
満潮
満足
満干
金満家
満洲里
丑満
満腹
大兵肥満
肥満漢
満員
籬外草満地
満更
満腔
満洲
丑満時
飽満
...