“一塵”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いちじん71.4%
いちぢん28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
西門の番兵が、あッとなにか呶鳴ったようだが、飛馬のひづめは、一塵いちじんのもとに彼の姿を遠くしてしまった。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かく観ぜんと思い詰めたる今頃を、わが乗れる足台はくつがえされて、くびすささうるに一塵いちじんだになし。
薤露行 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
かれまへには、一座いちざなめらかな盤石ばんじやくの、いろみどりあをまじへて、あだか千尋せんじんふちそこしづんだたひらかないはを、太陽いろしろいまで、かすみちた、一塵いちぢんにごりもない蒼空あをぞら
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
大千起滅す一塵いちぢんうち
凡神的唯心的傾向に就て (新字旧仮名) / 山路愛山(著)