“満更”のいろいろな読み方と例文
旧字:滿更
読み方割合
まんざら95.0%
まんざ5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「あの誘拐かどわかしなら、俺の方じゃもう検挙あげるばかりになっているんだ。満更まんざら知らねえ顔でもない兄哥に恥を掻かせるでもないと思ってね」
なかには埃塗ほこりまみれの手で、湯気の立つたスウプの皿を持つてゐるのを見掛けたと言ふからには、これも満更まんざら嘘だとばかしは言はれない。
男の酔狂すいきょうを笑いながら、しかし、女も満更まんざら好奇心がない訳でなく、蝋燭のついた行燈を取って、男の手の上にさしつけてやるのであった。
悪魔の紋章 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
「ところで、我々の勝負だが、この場の形勢は一体どちらに勝目があると思うね。君も満更まんざら馬鹿ではないのだから、その位の目先は利く筈だが」
魔術師 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)