“誘拐”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かどわか34.7%
ゆうかい20.0%
かどはか12.0%
かどわかし11.3%
いうかい6.0%
かどわ5.3%
かどはかし4.7%
かどかわ1.3%
かどは1.3%
キッドナップト0.7%
いざな0.7%
おびきだ0.7%
かたり0.7%
さら0.7%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼女はこっそり訴え出た。「娘を誘拐かどわかした同じ一座が、今度は息子をたぶらかそうとします。どうぞお取締まり下さいますように」と。
大捕物仙人壺 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
殊に、女が誘拐かどわかされたとか、追剥おいはぎにあって裸にされたとかいう小事件は、街道筋には朝に夕にあることで、めずらしくもなんともない。
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
エンジンが深夜の屋敷町にけたたましく響き渡ったかと思うと、この異様な誘拐ゆうかい自動車は、たちまち明智探偵事務所の門前を遠ざかって行った。
人間豹 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
それが誘拐ゆうかいされて屋根のないボウトにみ、何カ月も風雨にさらされて、こんな物をただ一つの玩具おもちゃに一人で遊んでいたのだ。
チャアリイは何処にいる (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
平次は飛付くやうに、床の中へ手を入れました。中はまだ人肌の温みが殘つて、誘拐かどはかされたにしても、そんなに遠くへ行つたとも覺えません。
「平次、八五郎と申したな、いや、御苦勞であつた。伜が誘拐かどはかされては、家内の恥辱になることぢや、それにおくの悲歎が見て居られない、何分頼むぞ」
放火つけび殺人ひとごろし誘拐かどわかし、詐欺——と云ったような荒っぽいことを、日常茶飯事といたしている、極めて善良な正直者たちで」
生死卍巴 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「あの誘拐かどわかしなら、俺の方じゃもう検挙あげるばかりになっているんだ。満更まんざら知らねえ顔でもない兄哥に恥を掻かせるでもないと思ってね」
その中には誘拐いうかいや、迷子や、記憶きおく喪失さうしつや、借金逃れもあつたでせうが、昔の人はそんな詮索せんさくをする氣もないほど鷹揚だつたのでせう。
何うしても誰か悪者か何かに誘拐いうかいされたに相違ない。警察でも最初の鑑定は主としてその方面に傾いた。しかし、その管内は平和で、此頃、さうしたわるい者が他から立廻つた跡もない。
ある僧の奇蹟 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
「お兄様、面目ない、——私はお前の妹のお元、悪人の手に誘拐かどわかされて、心にも無い妾奉公、親のかたきとも知らずに此奴こやつに身を任せました、兄上様許して——」
禁断の死針 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
ところが白昼誘拐かどわかされ朝廷の大官に売られたのをその大官がさらにそれを皇帝に献じたということです。
沙漠の古都 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「あの誘拐かどはかしなら、俺の方ぢやもう檢擧あげるばかりになつて居るんだ。滿更知らねえ顏でもない兄哥に恥をかせるでもないと思つてね」
平次は一應これを、金が目的の誘拐かどはかしと見たのも無理のないことでした。上總屋はそれほど、この界隈では裕福の聞えが高かつたのです。
「七人の花嫁を誘拐かどかわしたのは、その方だろう」
「七人の花嫁を誘拐かどかわしたのは、その方だろう」
「待て/\、もう一つ言つて聞かせる事がある。宿屋善兵衞は五番目の伜を誘拐かどはかされて、歎きの餘り、今朝死んで了つたぞ」
その祭におびたゞしい犧牲いけにへを要するところから、腹心の者に命じて、音羽九丁目に唐花屋からはなやといふ小間物屋を出させ、江戸中の美女を釣り寄せては、その内でも優れた美人を誘拐かどはかして犧牲いけにへにし、連夜ひそかに惡魔の呪法じゆはふして將軍家光を調伏てうふくする計畫だつたのです。
「ジィキルとハイド」や「誘拐キッドナップト」の場合も恐ろしく速く書けたが、書いている最中に確かな自信はなかった。
光と風と夢 (新字新仮名) / 中島敦(著)
後に「誘拐キッドナップト」や「マァスタア・オヴ・バラントレエ」を書いた時と同じ真剣さで、私はあの書物を書いた。
光と風と夢 (新字新仮名) / 中島敦(著)
誘拐いざなふにらない。
光籃 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
こうして彼らは土人どもが何らか不思議な詭計きけいを設けて彼らの隊長ホーキン氏を昨夜のうちに誘拐おびきだしどこか土人どもの本陣へ連れて行ったに相違ないと、こうようやく感附いたのはもうずっと夜も更けてからであった。
仕事は、浅草のを除いていずれも家庭荒はとがりあらし(鳩狩?)が主で、しかも、ほかの脅迫ぱくり誘拐かたり見たように少数の黒人くろうとの腕揃いではない。
東京人の堕落時代 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)
返事をくれないのなら若様を誘拐さらってやるの、よい家庭の裏面として松波男爵家の秘密を世間に曝露してやるの、と、脅迫めいた言葉が連ねてあった。
美人鷹匠 (新字新仮名) / 大倉燁子(著)