“いうかい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
誘拐81.8%
幽界18.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何と云ふ性悪しやうわるの女だつたのだらう。その情夫と一しよにやつて来て、彼を脅迫するのであつた。彼は泣き出しさうな顔で下を向き、姦通とか誘拐いうかいとか貞操とか云ふ言葉をきいてゐた。
日本三文オペラ (新字旧仮名) / 武田麟太郎(著)
芸妓げいぎの花吉を誘拐いうかいして内々自分の妾にしたのでも判つて居るぢやないか
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
帆綱を握つて身を支へ、まなじりを決して顧睥こへいするに、万畳の波丘はきう突如として無間むげん淵谷えんこくと成り、船幽界いうかいに入らむとして又たちまちに雲濤うんたうに乗ぜんとす。
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
幽界いうかい呪咀のろひか洩るる。
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)