“幽界”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かくりよ37.5%
カクリヨ25.0%
ゆうかい18.8%
いうかい12.5%
こちら6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
我が神代の古伝説によっても、天津神系統の天孫民族は現界うつしよを掌り、国津神系統の先住民族は、幽界かくりよの事を掌ると信ぜられていた。
藤原四流の中で、一番美しい郎女が、今におき、耳面刀自と、其幽界カクリヨの目には、見えるらしいのでおざりまする。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
現世げんせかたかられば一ぺん夢物語ゆめものがたりのようにきこえるでございましょうが、そこが現世げんせ幽界ゆうかいとの相違そういなのだからなんとも致方いたしかたがございませぬ。
帆綱を握つて身を支へ、まなじりを決して顧睥こへいするに、万畳の波丘はきう突如として無間むげん淵谷えんこくと成り、船幽界いうかいに入らむとして又たちまちに雲濤うんたうに乗ぜんとす。
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
生前せいぜんうす頭髪かみ茶筌ちゃせんっていましたが、幽界こちらわたくしもとおとずれたときは、意外いがいにもすっかり頭顱あたままるめてりました。わたくしちがって祖父じじ熱心ねっしん仏教ぶっきょう信仰者しんこうしゃだっためでございましょう……。