“致方”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いたしかた90.7%
しかた9.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
このオクシガ岳は初め御飯岳の間違ではないかと思ったのであるが、信州にて黒湯山と呼ぶ由が断ってあるので、何とも致方いたしかたがない。
上州の古図と山名 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
しか非難せられても致方いたしかたはない。しかしこの書を書いた時代においても、私の考の奥底に潜むものは単にそれだけのものでなかったと思う。
善の研究 (新字新仮名) / 西田幾多郎(著)
例えば他人ひとから預っておいた彫刻品が、気候のめに欠損きずが出来たとかいう様な、人力じんりょくでは、如何どうにも致方しかたの無い事が起るのである、このはなしをすると
頭上の響 (新字新仮名) / 北村四海(著)
それを云うと、非常な幻滅で、まるきり他愛のない落し話になって了うので、私も先を話したくないのですけれど、でも、事実は事実ですから、どうも致方しかたありません。
モノグラム (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)