“かどわか”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
誘拐75.3%
勾引12.3%
拐引6.8%
4.1%
拐帯1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「そうかも知れねえ。女を誘拐かどわかす悪党などというものは、悪智恵にけているから、滅多に追いつかれるような方角へ逃げる筈はねえ」
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
小僧「だからあれはいけないと云うので、危険けんのんな奴ですよ、強請言ねだりごとばかり云ってましたから、お嬢さんが勾引かどわかされるといけませんぜ」
自分は長沙ちょうさの人で、姓はきん、名は汝利じょりというものである。若いときにこの乞食に拐引かどわかされて、まず唖になる薬を飲まされたので、物をいうことが出来なくなった。
人から可愛がられるのに、こんな山の中へかどわかされて来ているのを、不憫ふびんがる心もいくらかあるのです。
大菩薩峠:23 他生の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
珠運とか云う小二才はおのれだななま弱々しい顔をしてよくもお辰を拐帯かどわかした、若いには似ぬ感心なうでしかし若いの、闘鶏しゃもの前では地鶏じどりはひるむわ
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)