“拐引”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かどわかし64.3%
かどわか35.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「もう面倒だから長い台詞せりふは云わねえ。てめえは備前屋のお絹という娘を殺したろう。物取りか、遺恨か、拐引かどわかしか、それを云え」
半七捕物帳:29 熊の死骸 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
薬剤をもって子女を惑わしたという罪に問おうとすれば、娘も最初から共謀である。さりとて、財物を奪ったとか、拐引かどわかしを働いたとかいうのでもない。
そうなると、もしや人攫ひとさらいにでも拐引かどわかされたのじゃあないかと云う疑いも起こる。あるいは神隠しかも知れないと云う者もあります。
半七捕物帳:56 河豚太鼓 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
自分は長沙ちょうさの人で、姓はきん、名は汝利じょりというものである。若いときにこの乞食に拐引かどわかされて、まず唖になる薬を飲まされたので、物をいうことが出来なくなった。