“満目”の読み方と例文
読み方割合
まんもく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
此頃のくせで、起き出る頃は、いつ満目まんもくきり。雨だなと思うと、朝飯食ってしまう頃からからりとれて、申分なき秋暑しゅうしょになる。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
終りには肩をすぼめて、恐る恐る歩行た。雨は満目まんもく樹梢じゅしょううごかして四方しほうより孤客こかくせまる。非人情がちと強過ぎたようだ。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
本来醜美は自身の内に存するものにして、毫末ごうまつも他に関係あるべからず。いやしくも我が一身の内に美ならんか、身外しんがい満目まんもくの醜美は以て我が美を軽重けいちょうするに足らず。
日本男子論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)