“まんざ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
満更31.3%
満座18.8%
滿座18.8%
万更12.5%
万座6.3%
幡座6.3%
満坐6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「ところで、我々の勝負だが、この場の形勢は一体どちらに勝目があると思うね。君も満更まんざら馬鹿ではないのだから、その位の目先は利く筈だが」
魔術師 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
しらせるべきことをわざと報せなかったり、いろいろ不都合が生じて、そのたびに喬之助が満座まんざのなかではずかしめられて来たのは、むしろ当然と言ってもよかった。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
こゝいてか滿座まんざこと/″\拍手はくしゆ喝釆かつさいしました、それはしん王樣わうさま其日そのひおほせられたうちもつとたくみみなるお言葉ことばでした。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
手紙の主が超物理的と誇るのも、万更まんざら出鱈目ではない。
猟奇の果 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
上州の吾妻あがつまの渓谷から草津を経て、白根しらね万座まんざ、更に渋峠しぶたうげを越して信州に出る間も段々避暑地として目をつけられて来てゐるやうです。
談片 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
清兵衛のかぶった椎形しいがたかぶとの八幡座まんざをきったが兜がよかったので、傷は受けなかったものの、六しゃくの大男の一げきに、ズーンとこたえ、目はくらくらとくらみ、思わずひざをついたところを
三両清兵衛と名馬朝月 (新字新仮名) / 安藤盛(著)
眉毛まゆげながく、睫毛まつげく、彼方むかふうなじに、満坐まんざきやくにして、せなはうは、花輪はなわへだてゝ、だれにもえない。——此方こなたなゝめくらゐな横顔よこがほで、鼻筋はなすぢがスツとして、微笑ほゝゑむだやうな白歯しらはえた。
続銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)