“万更”のいろいろな読み方と例文
旧字:萬更
読み方割合
まんざら94.1%
まんざ5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
実際方面における抱負も或る人々の思うように万更まんざら詩人的空想から産出うみだしたユートピヤ的あるいは志士気質の自大放言ではなかった。
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
源も万更まんざらあわれみを知らん男でもない。いや、大知りで、随分落魄おちぶれた友人を助けたことも有るし、難渋した旅人に恵んでやった例もある。
藁草履 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
つい中途から遊び上手の芝居ものの手にかゝつて、その関係が震災の後までも続いたくらゐなので、歌舞伎の世界の空気や俳優たちの生活も知つてゐたから、芝居も万更まんざら嫌ひではなかつたけれど
のらもの (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
手紙の主が超物理的と誇るのも、万更まんざら出鱈目ではない。
猟奇の果 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)