“小面”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こづら89.3%
こおもて7.1%
こつら3.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
小面こづらの憎い味方だが、云い分は良策だし、頼もしいところもあるので、みなその言に従って、敵の来るのを、待ち構えていた。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それを忠実に勤めて来た母親の、家職のためにあの無性格にまで晒されてしまった便たよりない様子、能の小面こおもてのように白さと鼠色の陰影だけの顔。
家霊 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
小面こつらの憎い女衆おなごしゅはよく私の顔を覚えていると思われて、卑下しながら入口に立った私を見ると、わざと素知らぬ振りをして狭い通り庭の奥の方で働いていた。
霜凍る宵 (新字新仮名) / 近松秋江(著)