“膸”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ずゐ42.9%
しん28.6%
ずい28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
烈しい追憶おもひでは、復た/\丑松の胸中を往来し始めた。『忘れるな』——あゝ、その熱い臨終の呼吸は、どんなに深い響となつて、生残る丑松の骨のずゐまでも貫徹しみとほるだらう。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
松太郎は、二十四といふ齢こそ人並に喰つてはゐるが、生来うまれつきの気弱者、経験おぼえのない一人旅に今朝から七里余の知らない路を辿つたので、心のしんまでも疲れ切つてゐた。
赤痢 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
牝、牝も骨身……肩、腰、胸、腹、やわずいまで響いてこたえておろうに。
雪柳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)