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蕊
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ずい
ふりがな文庫
“
蕊
(
ずい
)” の例文
「百姓弥之助の話」はこの男が、僅かに一町歩の天地の間から見た森羅万象の記録である、これこそ真に「
葭
(
よし
)
の
蕊
(
ずい
)
から天上のぞく」
百姓弥之助の話:01 第一冊 植民地の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
すぐとっつきに表階段があった。その手すりは大理石だが、それもヌーボー式のぬらりとした曲線で、花の
蕊
(
ずい
)
が長くのびたように出来ている。
道標
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
烟りは
椿
(
つばき
)
の
瓣
(
はなびら
)
と
蕊
(
ずい
)
に
絡
(
から
)
まつて
漂
(
たゞよ
)
ふ程濃く出た。それを
白
(
しろ
)
い
敷布
(
しきふ
)
の
上
(
うへ
)
に置くと、立ち
上
(
あ
)
がつて
風呂場
(
ふろば
)
へ行つた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
その玉のような白い花は、御釈迦様の
御足
(
おみあし
)
のまわりに、ゆらゆら
萼
(
うてな
)
を動かして、そのまん中にある金色の
蕊
(
ずい
)
からは、何とも云えない
好
(
よ
)
い匂が、
絶間
(
たえま
)
なくあたりへ
溢
(
あふ
)
れて居ります。
蜘蛛の糸
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
元来花托とは
花梗
(
かこう
)
の頂端で萼、花弁、雄
蕊
(
ずい
)
、雌蕊の出発しているところではないのか。
植物一日一題
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
▼ もっと見る
蕊
(
ずい
)
まで見えるし触れてゆくので、Xなど今まで心づきもせず、思いもしなかった自分を発見している有様です。
獄中への手紙:04 一九三七年(昭和十二年)
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
烟
(
けむ
)
りは椿の
弁
(
はなびら
)
と
蕊
(
ずい
)
に
絡
(
から
)
まって漂う程濃く出た。それを白い敷布の上に置くと、立ち上がって風呂場へ行った。
それから
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
池の中に咲いている
蓮
(
はす
)
の花は、みんな玉のようにまっ白で、そのまん中にある
金色
(
きんいろ
)
の
蕊
(
ずい
)
からは、何とも云えない
好
(
よ
)
い
匂
(
におい
)
が、
絶間
(
たえま
)
なくあたりへ
溢
(
あふ
)
れて居ります。極楽は丁度朝なのでございましょう。
蜘蛛の糸
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
例
(
たと
)
えば天を
憚
(
はば
)
からず地を憚からぬ山の、
無頓着
(
むとんじゃく
)
に
聳
(
そび
)
えて、面白からぬと云わんよりは、美くしく思えぬ感じである。星から
墜
(
お
)
つる露を、
蕊
(
ずい
)
に受けて、可憐の
弁
(
はなびら
)
を、折々は、風の
音信
(
たより
)
と小川へ流す。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
しぶとさは人間の発育の
蕊
(
ずい
)
を止めるものでありますから。
獄中への手紙:05 一九三八年(昭和十三年)
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
蕊
漢検準1級
部首:⾋
15画
“蕊”を含む語句
雌蕊
雄蕊
花蕊
小蕊
蕊雲楼
高雄蕊短花柱
高雄蕊低花柱
高雄蕊
雌雄蕊
雄蕊雌蕊
藁蕊
低雄蕊
花蕊石
紫蕊紅葩
多雌蕊
多雄蕊
低雄蕊高花柱
低雄蕊長花柱