“じく”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ジク
語句割合
69.1%
9.1%
辞句7.3%
5.5%
辭句1.8%
字句1.8%
1.8%
慈救1.8%
1.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ちゃんと床の間へあがりこんで、山水さんすいじくの前にユッタリ腰を下ろし、高見の見物とばかり、膝ッ小僧をだいているではないか!
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
... 出す時にはそのあとで必ず茄子の漬物を出すのも毒消しのつもりです」妻君「松茸の甘酒漬と申すのはどう致します」お登和嬢「松茸の大きいのばかりってじくばかりを ...
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
かの女が読むと、かの女の感情が、文を生かして、わずかな辞句じくにも、深味が加えられ、聞く者みな、涙をながした。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
なぞいった調子で、鼻がその持主の行く方向を示す事、船のじくと同様であるという事は、三尺の童子といえども容易に認め得るところであります。
鼻の表現 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
そこで先生せんせいしたがきをると「ヰルナラタヅネル」一字いちじのことだ。わたしかう一考いつかうしてしかして辭句じくあらためた。「ヰルナラサガス」れなら、局待きよくまち二字分にじぶんがきちんとはひる、うまいでせう。
春着 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
紅葉先生こうえふせんせい辭句じく修正しうせいしたものは、おそらく文壇ぶんだんおいわたし一人ひとりであらう。そのかはりるほどにしかられた。——なに五錢ごせんぐらゐ、自分じぶん小遣こづかひがあつたらうと、串戲じようだんをおつしやい。
春着 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
それにさすがは文學ぶんがくくに支那しなあそびで、やく清一色チンイイソオとか、國士無雙コオシフウサンとか、海底撈月ハイチイラオイエとか、嶺上開花リンシヤンカイホウとか、四喜臨門スウシイリンメンとかいふやうな如何いかにも詩味しみのある字句じく使つかつてあるのも面白おもしろい。
麻雀を語る (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
斯んな遊戯的情景を持ち出し何かじくぢたる感があるが——これでも、夕暮が迫り、ドリアンの嘶きを耳にしながら天幕を背に次の村へ赴く森かげになどさしかゝると
みるみるうちに足の手の感覚が失われてゆく。文覚の唇から白い息とともに慈救じく呪文じゅもんが滝音に抗するように唱えられた。
片端かたはしからじくして、枯れて
南洋館 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)