“なれ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ナレ
語句割合
67.8%
14.9%
5.7%
2.3%
免疫1.1%
1.1%
1.1%
熟練1.1%
1.1%
1.1%
1.1%
1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「嬉し悲しの色さへ見せぬなれが眼は、鉄と黄金こがね混合まじへたる冷き宝石の如し。」と云ひたるも、この種の女の眼にはあらざるか。
夜あるき (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
引開れば是はまた家は裳脱もぬけのからころもつゝなれにし夜具やぐ蒲團ふとんも其まゝあれど主はゐず怪有けふなる事の景況ありさまに是さへ合點がてんゆかざりけり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
なんてませた言い方だろう、もうなれになっているから、船中同士はさのみ驚かないけれど、七兵衛につれられて来た若い女その人は、真赤になりました。
おほしか狩人かりうどなれはてなる看護人かんごにん、かなたを通り過ぐ。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
最初は一番毒の少ないカナトウ鰒をば喰いましたが、だんだん免疫なれて来ますと虎鰒、北枕ナンチいうものを喰わんとフク喰うたような気持になりまっせん。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
それでもダンダンと毒に免疫なれて来ると見えて、後日しまいには何とものうなって来ます。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
わっちが今立聞をしていたら、孝助の母親おふくろ咽喉のどを突いて、おなれさん方の逃げた道を孝助におせえたから、こゝへ追掛おっかけて来るにちげえねえから、おめえさんは此の石橋の下へ抜身ぬきみ姿なりで隠れていて
よく眠れたかとか、郷里くにの夢を見なかつたかとか、お吉は昨晩ゆうべよりもズットなれ々しく種々いろ/\な事を言つてくれたが
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
「何、突出しやせん。きさまはなかなか熟練なれたものだ。」
金時計 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
お杉は重蔵に比べると、殆ど十歳とうばかりの姉であったが、何時いつこの二人がなれ馴染なじんで、一旦は山の奥へ身を隠した。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「そんなこと言ったって、じんつあまや。何しろまだ十六だもの……裁縫てどなれえにもやんねえのだもの、かんげえで見ればこのわらしも……」
緑の芽 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
さがて、またなれひて、その熟実うみみ
夏の日 (新字旧仮名) / 末吉安持(著)
踊のなれで、身のこなしがはずんだらしい、その行く時、一筋の風がひらひらと裾を巻いて、板敷を花片はなびらの軽い渦が舞って通った。
白花の朝顔 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)