夏の日なつのひ
真夏の午の片日向、 苔すこし泥ばみ青む捨石に、 鳩酢草は呼吸細う雫に湿ひ 実を持ちぬ、かつ喘息ぎつゝ。 そのかみ誰れに小さなる 性は得て、また誰恋ひて、その熟実、 かつこぼし、かつ夜を待ちて、 いづ方へ精進の魂ぞ。 鳩酢草はえも知らず、 捨 …