“捨石”の読み方と例文
読み方割合
すていし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
柳と同じ和(やはら)か味(み)を持つた、夜目には見分(わ)きの附かない大木が岸の並木になつて居る。あちこちに捨石(すていし)がいくつも置かれてあつた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛、与謝野晶子(著)
私は、もやの中へ消えて行く、彼のうしろ姿を見送りながら、さんさんと降りそそぐ月光をあびて、ボンヤリと捨石(すていし)に腰かけたまま動かなかった。
目羅博士の不思議な犯罪 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
午頃(ひるごろ)まで長吉は東照宮(とうしょうぐう)の裏手の森の中で、捨石(すていし)の上に横(よこた)わりながら、こんな事を考えつづけた後(あと)は、包(つつみ)の中にかくした小説本を取出して読み耽(ふけ)った。
すみだ川 (新字新仮名) / 永井荷風(著)