“午頃”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひるごろ98.1%
ひるころ1.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
のうち一間のほうには、お十夜孫兵衛、宿酔ふつかよいでもしたのか、蒼味あおみのある顔を枕につけ、もう午頃ひるごろだというに昏々こんこん熟睡じゅくすいしている。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「好いかい。待つてゐるんだぜ。午頃ひるごろまでにやきつと帰つて来るから。」——彼は外套をひつかけながら、かう信子に念を押した。
(新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
その石垣の中から蜥蜴とかげの銀光の肌がはしり出したかと思ふと、ついとまた石垣の穴にかくれた。午頃ひるころちまたは沙漠のやうに光が澱んで居た。音のない光を限り無く深くたゝへて居た。
奥間巡査 (新字旧仮名) / 池宮城積宝(著)