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馴
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なれ
ふりがな文庫
“
馴
(
なれ
)” の例文
さうしてただ夢の樣に何ものかを探し囘つてもう
馴
(
なれ
)
つこになつて珍らしくもない自分たちの瀉くさい海の方へ歸らうとも思はなんだ。
思ひ出:抒情小曲集
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
引開れば是はまた家は
裳脱
(
もぬけ
)
のから
衣
(
ころも
)
被
(
き
)
つゝ
馴
(
なれ
)
にし
夜具
(
やぐ
)
蒲團
(
ふとん
)
も其まゝあれど主はゐず
怪有
(
けふ
)
なる事の
景況
(
ありさま
)
に是さへ
合點
(
がてん
)
行
(
ゆか
)
ざりけり
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
其の間に余程手間が取れるから往々貰い
損
(
そこな
)
います、少し
馴
(
なれ
)
て来ると、有難う存じますと
直
(
すぐ
)
に扇から
掌
(
てのひら
)
へお
銭
(
あし
)
を取る様に成る、もう一歩慣れたら
何
(
ど
)
うなりますか
政談月の鏡
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
そのゝち家に人なき時はをり/\来りて飯を
乞
(
こ
)
ふゆゑ、後には
馴
(
なれ
)
ておそろしともおもはずくはせけり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
つていふ
噺
(
はなし
)
を
思出
(
おもひだ
)
して「おぢさん、ライオンは
馴
(
なれ
)
たら
鼠
(
ねづみ
)
でも
喰
(
く
)
ひませんか」と
動物園
(
どうぶつゑん
)
のおぢさんに
聞
(
き
)
きました。すると、おぢさんの
答
(
こたへ
)
はこうでした「すぐ
喰
(
く
)
つちまふ」
コドモノスケッチ帖:動物園にて
(新字旧仮名)
/
竹久夢二
(著)
▼ もっと見る
孵化すだけは誰にでも少し
馴
(
なれ
)
れば楽ですが雛を育てるのがなかなか面倒でそれがためには
仮母器
(
かぼき
)
という物も
要
(
い
)
りますし食物の分量や病気の予防なんぞに手がかかります。
食道楽:秋の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
新聞懐中して止むるをきかず
突
(
つ
)
と
立
(
たっ
)
て畳ざわりあらく、
馴
(
なれ
)
し
破屋
(
あばらや
)
に
駈戻
(
かけもど
)
りぬるが、優然として
長閑
(
のどか
)
に
立
(
たて
)
る
風流仏
(
ふうりゅうぶつ
)
見るより
怒
(
いかり
)
も収り、何はさておき色合程よく仮に
塗上
(
ぬりあげ
)
て
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
己は
毎々
(
まい/\
)
、外出中の時間を有効に使用する事に
馴
(
なれ
)
て居るので、自転車を小屋の
木戸番
(
きどばん
)
に預けると、直に切符の売り場へ行って、「魔術は何時から始まるのですか。」と、其処の少女に聞いて見た。
小僧の夢
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
馴
(
なれ
)
ツこになつて
親
(
したし
)
んで居たけれども、泊るのは
其夜
(
そのよ
)
が
最初
(
はじめて
)
。
処方秘箋
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
ふと
遠方
(
をちかた
)
に
目
(
め
)
馴
(
なれ
)
てし
人
(
ひと
)
がたち
見
(
み
)
て
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
聞
(
きく
)
に
馴
(
なれ
)
たる野べの松虫行澄
新書太閤記:07 第七分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
引摩々々
(
ひきずり/\
)
來るは如何にも
旅
(
たび
)
馴
(
なれ
)
ぬ樣子なりしが夫婦
連
(
づれ
)
の者
此寶珠花屋
(
このはうじゆばなや
)
八五郎の見世に
腰
(
こし
)
を打懸やれ/\
草臥
(
くたびれ
)
たりと云て
息
(
いき
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
そのゝち家に人なき時はをり/\来りて飯を
乞
(
こ
)
ふゆゑ、後には
馴
(
なれ
)
ておそろしともおもはずくはせけり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
馴
(
なれ
)
たものは根の上からポクリと折り取るようにして根の先の土を動かさずにおきますからまた雨が降ると
幾度
(
いくど
)
でも出て幾度でも採れます。
松露
(
しょうろ
)
を採ってもその通りです。
食道楽:冬の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
自然と
焔硝
(
えんしょう
)
の煙に
馴
(
なれ
)
ては
白粉
(
おしろい
)
の
薫
(
かお
)
り思い
出
(
いだ
)
さず
喇叭
(
らっぱ
)
の響に夢を破れば
吾妹子
(
わぎもこ
)
が寝くたれ髪の
婀娜
(
あだ
)
めくも
眼前
(
めさき
)
にちらつく
暇
(
いとま
)
なく、恋も命も共に忘れて敗軍の無念には
励
(
はげ
)
み、
凱歌
(
かちどき
)
の鋭気には乗じ
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
手渡しにして今夜にも必ず御出の有やうに
其言傳
(
そのことづて
)
は
斯々
(
かう/\
)
と
幾干
(
いくら
)
か
小遣
(
こづか
)
ひ
握
(
にぎ
)
らせれば事に
馴
(
なれ
)
たる吉六ゆゑ委細承知と
請込
(
うけこみ
)
つゝ三河町へと
急
(
いそ
)
ぎ
行
(
ゆき
)
湯屋
(
ゆや
)
の二階で
容子
(
ようす
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
たけは六尺ばかり、
赤髪
(
あかきかみ
)
、
裸身
(
はだかみ
)
、
通身
(
みうち
)
灰色
(
はいいろ
)
にて、
毛
(
け
)
の
脱
(
ぬけ
)
たるに
似
(
に
)
たり、
腰
(
こし
)
より下に
枯
(
かれ
)
草をまとふ。此物よく人のいふことにしたがひて、のちにはよく人に
馴
(
なれ
)
しと高田の人のかたりき。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
たけは六尺ばかり、
赤髪
(
あかきかみ
)
、
裸身
(
はだかみ
)
、
通身
(
みうち
)
灰色
(
はいいろ
)
にて、
毛
(
け
)
の
脱
(
ぬけ
)
たるに
似
(
に
)
たり、
腰
(
こし
)
より下に
枯
(
かれ
)
草をまとふ。此物よく人のいふことにしたがひて、のちにはよく人に
馴
(
なれ
)
しと高田の人のかたりき。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
よく人に
馴
(
なれ
)
てはなはだ
愛
(
あいす
)
べきもの也。こゝかしこに持あるきしがその
終
(
をはり
)
をしらず。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
馴
漢検準1級
部首:⾺
13画
“馴”を含む語句
馴染
手馴
幼馴染
顔馴染
馴致
馴鹿
磯馴松
馴合
馴々敷
見馴
馴々
昔馴染
不馴
水馴棹
居馴染
聞馴
馴染客
住馴
人馴
雅馴
...