“聞馴”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ききな75.0%
きゝな25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もっとも、小松原とも立二りゅうじとも、我が姓、我がめいを呼ばれたのでもなければ、聞馴ききなれた声で、貴郎あなた、と言われた次第でもない。
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
かと思うとやがて耳許みみもと聞馴ききなれた声がして、しきりと自分を呼びながら身体からだ揺動ゆりうごかすものがある。
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
うしたをりよ、もう時雨しぐれころから、の一二ねん約束やくそくのやうに、井戸ゐどひゞきいた跫音あしおとひとなき二階にかいふすまくのを聞馴きゝなれたが、をんな姿すがたは、當時たうじまた多日しばらくあひだえなかつた。
霰ふる (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ひとひと聞馴きゝなれない、不思議ふしぎ言語ことばがあつたんです。
印度更紗 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)