“居馴染”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いなじ87.5%
ゐなじ12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
舶来種のまだわが邦土ほうどには何処やら居馴染いなじまぬ花だが、はらりとした形も、ふかい空色も、涼しげな夏の花である。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
歌によむ草枕、かりそめの旅とはいえど半月ひと月と居馴染いなじめば、これもまた一種の別れである。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
六年間居馴染ゐなじんだ空気、風情ふぜいなつかしさに、酒を飲まなくつたつて酔つたやうな気分にならずにゐられなかつた。
椎の若葉 (新字旧仮名) / 葛西善蔵(著)